こんにちは。
奧田です。
時は江戸時代。
あるところに一人の画家がいました。
かなり有名な人で、たくさんの人が
この画家のことを尊敬していました。
ある日、京都で花見が催されます。
この画家も参加しました。
みんなから注目されていたその画家が
参加するということで京都の人たちは
この画家が持っている器に興味津々。
ところが、待てど暮らせど
画家は器を出しません。
不思議に思って京都の人たちは見ていると、
その画家は竹の皮の中から
おにぎりを出してむしゃむしゃ。
さぞ、立派な器が出てくることを
期待していた京都の人たちは
あっけに取られていました。
ところが、程なくして、
京都の人は度肝を抜かれます。
なんと、竹の皮の裏には
それはそれは見事な絵が書かれていたのです。
それはどんな器よりも見事だったのです。
そんな町衆の驚きを尻目に彼は
おにぎり食べたらその竹の皮をポイ。
その場を去ってしまう。
僕はこの話を聞いたときに
かっこいいなぁ、と思いました。
こういう話に
感銘を覚えるタイプだからかもしれません。
ほとんど機材に執着心がありません。
今でもエレキギターはメインで使っている
フェンダーUSAのアメスタテレキャスターと
友人に譲ってもらった
ダンカンのテレキャスのみ。
アンプも練習用はギター買ったときに
手にした25年前に買ったフェンダーの
15Wの練習用アンプです。
エフェクターだって、
ボスのオーバードライブとコーラス、
ダンロップのワウが基本です。
後は必要に応じて
フェイザーとディレイを使う程度です。
ギターはじめた時は経済的にも
きつかった上に、音楽をやることは
歓迎されない家庭だったから
どんなギターでも弾けるだけで
ありがたかったのを覚えています。
そういうのも機材の執着心が
膨らまなかった原因かもしれません。
こんな風だから高価な機材に
未だに興味ないし、
それで困ったこともありません
ライブやるときなんかも
会場に備え付けの機材で
やることもあるのです。
そして、それが普通だと思います。
「よく、なんでそんな音が出るんですか?」
とかよく言われるけど、少なくとも
機材の良し悪しでないのは確かです。
個人的にはバッキング(伴奏)を
やってたから、
としか言いようがありません。
シンプルな演奏を如何に
良質な音で届けるか?
これも出来ないのに複雑なことが
出来るとは僕には到底思えません。
バッキングというシンプルな演奏で
身体の使い方も、演奏のニュアンスも
リズム感もアドリブや
ギターソロの基盤となる瞬発力も
養えるのです。
聞き手が感じる安心感や快適性も
バッキングで作りました。
練習方法も重要。
知識も理論も重要。
エクササイズも必要でしょう。
でも、最も現実に影響があり、
自分にも他人にも音楽で貢献できるのは
バッキングです。
もし、あなたが
ギターうまくなりたいなら・・・
もし、あなたが音楽を
楽しめるようになりたいなら・・・
あなたなりで良いから
バッキングのレベルを上げることを
おすすめします。