先日、うちでギターコーチとして

独立しようと修行している一人が

自らの体験を書き記しておりました。

 

 

彼は、最近ある雑誌を読んだそうです。

 

 

そこには、ミュージシャンである

さだまさしさんの考えが

記されていた…

 

 

その雑誌にて

さださんは歌詞というものについて

こう言っておられたそうです。

 

 

歌についている言葉ってナイフみたいなもので、
切り口は鮮やかだけど、そこから腐る。

だから、使いようによっては
人を傷つけるし、
間違った価値観を主張しているように
受け取られる。

 

 

 

なるほど、歌を創り歌うことを

追求されている方だから

言葉に対して自然と敏感になられたことが

よく分かる言葉です。

 

 

ミュージシャン活動の中で

あらぬ誤解も受けられたことがよく分かる。

 

 

体験からにじみ出た言葉だと思います。

 

 

歌詞と言わずに「歌についている言葉」

って言ってるところに

なんとも言えない含蓄を感じます。

 

 

 

そして、現代の言葉についても

こう言っておられたそうです。

 

 

理解力がない、語彙が不足している。


よって、相手が伝えようとしていることを
表面でしか聞けない。

行間が読めないので自分の言いたいことが
言語化出来ずに激昂する、
相手の言ってることが分からなくて逆上する。


ルーマニアの哲学者シオランが
「国とは国語なり」といった。


日本は国語から綻びているのではないか。

 

 

 

さださんが言葉を追求されたからこそ

出てくるお考えだと思いました。

 

 

なんとも言い得て妙ではありませんか。

 

 

これ、ギターの話と直接関係ない等と

思ったら大間違いです。

 

 

これからする話を本当に理解したら、

あなたは絶対にギターで挫折などできませんよ。

 

 

上達しかやってこない未来になるでしょう。

 

 

上達して本当の意味で音楽を仲間と楽しんだり

大切な人に思いを伝えることが出来たり

といった音楽の恩恵にあやかれる話です。

 

 

なので、関係ある話が出てくると思って

読んでもらえると嬉しいです。

 

 

 

さて。

 

ギターは1年で90%が挫折すると

言われている楽器になってしまいました。

 

 

でも、今や上達法なんて

山程転がっているわけです。

 

 

ちょっとネットで検索したら

いくらでも出てくる。

 

 

今やAIが「それっぽい」答えを

くれる時代…

 

 

YouTubeを検索したら僕がギター始めた時に

お金を出して買っていたギター教則DVDで

収録されていたようなレッスン動画が

タダで見れる…

 

そんな時代でしょう。

 

 

 

でも、90%の挫折率。

 

 

約30年もギター弾いている

おじさんからするとこの数字は違和感でしかない。

 

 

なぜなら、ギターって

元々90%の挫折などというイメージの楽器では

なかったからです。

 

 

 

僕がギターやり始めた約30年前。

 

 

今ほどいい環境ではありませんでした。

 

 

情報には価値があり、

ほしいなら買わなければならなかった。

 

 

今でも、めっちゃすごい情報は

買わなければいけないでしょうが…

 

30年前の一般教則DVDみたいな内容程度なら

無料で手に入る。

 

 

初心者にはこれで十分。

 

 

それが無料で手に入る…

 

めっちゃいい時代です。

 

 

なのに挫折率90%…

 

 

 

それは意外かもしれませんが

さださんが指摘した言葉の処理力低下に

よるものだと思えてしかたないのです。

 

 

シオランが残した

「国とは国語なり」

というのは言い換えたら

 

国語…

 

つまり、言葉を粗末に扱うようになった人間が

増えたら国が滅ぶということを

言っているようにおもえてならない。

 

 

僕は国を動かすような地位にいるわけではないし、

国家機密を知っているわけではないのだから

国がどうなるか、などということは

わからないし、語る資格もありません。

 

 

しかし、国語、言葉に対する処理能力が

低下したことでギター上達にどう影響するのかは

わかります。

 

 

メルマガとかブログとかやっているから

すごく実感する。

 

 

言葉を自分の都合の良いように解釈し

勝手にキレて変なメールが送られてくることや

妙なアンチコメントみたいなのを

もらうことだってたくさんあった。

 

 

一体、この文章のどこをどう読んだら

そういう解釈になるのか?

 

と不思議に思ったことは

一度や二度ではありません。

 

 

でも、人間とは他人の言葉を

自分の都合で解釈する生き物です。

 

 

だから仕方ないのですが…

 

 

 

その一方、他人の言葉を

その発言主がどう思って発したのか、

と考える奇特な人がいる。

 

 

こういう人を「思いやりがある人」と

言ったりするわけですが…

 

 

そういう人は上達が速い。

 

 

そして、その上達具合も大きい。

 

 

 

一般にギターはセンスの有無が上達に関係すると

信じている人が多いですが…

 

こういう現象から考えると、

どう考えてもセンスの差ではなく、

言葉の処理能力の差だと思えて仕方ないのです。

 

 

つまり、意外なことに

言葉の処理能力を高めることが

ギターの上達に間接的に繋がっているのです。

 

 

これは26年もギター教えさせてもらってきた

経験からも確実に言えます。

 

 

ストレスなく、楽しく上達する人、

上達がスピーディーな人

上達が著しい人…

 

皆、言葉の処理能力が高いです。

 

 

なぜ、言葉の処理能力が高いと上達するのか、

という話には他にも色々言えることが

あるのですが…

 

なんせ、言葉の処理能力の差は上達の差になっている、

というのは間違いがないと

個人的には信じています。

 

 

あなたは言葉を本当に扱えているでしょうか。

 

 

 

奧田 喜聖

 

 

 

追伸

ちなみに、人の言葉や情報の真意を探ろうとして

相手を思いやってあげると

対人関係が全く違ったものになるのも

経験できるでしょう。

 

 

普段一緒にいるパートナーが

別人に見えたりするかもしれませんよ。

 

 

キライなあの人が別人に見えるかもしれません。

 

 

なんせ、居心地良くなったり、

本当にやばいやつから離れることも出来る

と思います。

 

 

楽しく快適に生きることにも

つながると思います。