学校に入ったときの話。
僕はソロとか出来ないくせに、速弾き出来るギタリストを養成する学校に入ってしまいます。
まぁ、そこに入った理由は今回の話とはあまり関係が無いので割愛しますが、基本、学校に通っている他の生徒はみんな速弾き志望なわけです。
そんな中、僕は、バッキングばっかり弾いていたのです。
指が速く動かないし、高速でピッキングも出来ない当時の僕は「自分には速弾きは無理、だったら・・・」ということでバッキングをやっていた部分もありました。
まぁ、速弾きから逃げてた、という感覚はありました。
みんな速弾きとかソロの練習とかしているのに一人バッキングにハマっていたから、自分ではそうは思ってませんでしたが、きっと浮いていたことでしょう。
なんせ、バッキングばかりに熱を入れていたのです。
そんなある日。
「ソロ弾いてみーや」と他の生徒に言われたことがありました。
僕がバッキングばっかりやっているからか、ソロから逃げているから、からかわれたのか、なんなのか知りません。
ただ、いわゆるハムバッカーが2つついてて、ブリッジのところに彫り込みが合ってアームアップ出来て、ナットのところはロックされている、いわゆるメタル用のギターを渡されました。
そして、マーシャルだったか、PEAVEYだったか忘れましたが、いかにもメタルをやるアンプに繋がっていたそのギターでソロを弾くことに。
まぁ、あまりいい気持ちではありません。
「なんや、これ、こいつら何がいいたいねん、俺、おちょくられてんの?」
とか内心思いながらも、テキトーにソロを弾いてみたのです。
すると・・・
アンプから、なんとも言えない気持ちのいい歪みが聴こえてきました。
そして、同時に周りの生徒からは「奥ちゃん、めっちゃえ~音出すな」という声が。
でも、一番驚いているのは僕でした。
「なんや、今の!」
なぜなら、僕は今まで自分のギターからこんな音を聞いたことがなかったからです。
最初は「あ、そうか、これ、この機材やからか」と思いました。
でも、その後、他の生徒が同じ機材で同じセッティングで弾いたのです。
すると・・・
音が違う。
周りは何もいいませんでしたが、明らかに反応が違う。
僕も自分で音が違うことがわかりました。
この経験をどう処理していいものか、考え込んでしまいました。
何が起こったのか、ちゃんと把握しておくことに意味があると思ったのです。
その結論が「バッキングやってたから」というものでした。
まぁ、それしかやってなかったからそう結論付けるしかなかったのです。
でも、なんでバッキングやってたことがソロの質を高めたのか?
ここが当時の僕には謎でした。
でも、ここにはちゃんと理由がありますが、そんなことよりも大事なことがあります。
それは、あなたがどんなスタイルでギター弾いているにしてもバッキングをメインに練習することが大事だということです。