宇和島という場所をご存知ですか?
愛媛県にあるのですが、ここは昔、宇和島藩と言われていました。
この宇和島藩。
明治の時代にはかなり先進的な藩でした。
どう先進的だったかは今は置いといて、かなり面白い話を耳にしました。
時は1853年、6月3日。
黒い船がやってきた日のことです。
江戸では大きな騒ぎになりました。
アメリカから黒船がやってきて、多くの人がビビりました。
そんな中、
「黒船?なんぼのもんやっちゅーねん。俺等も作ったらいいんじゃい!」
って言ったのが宇和島藩の殿様でした。
この殿様、なかなかロックです。
早速、和製黒船を作らせることに。
そして、主人がロックなら部下もロックです。
ボスが「黒船作るぞ!」というもんだから、部下も大変です。
ここでロックな部下はある人間の元を尋ねます。
それが嘉蔵(カゾウ)。
藩のえらいさんから直々に命令が来ます。
宇和島藩のえらいさん
「カゾウ、お主、提灯作るの得意じゃろ?黒船作れ。」
カゾウ
「んな、無茶なー」
そう、このカゾウさん、提灯職人なのです。
この時点でロックですよね。
しかも、
カゾウ
「わしゃ、もう41歳でっせ」
えらいさん
「だから?作れ。」
当時の平均寿命は40歳前後らしいので、そう考えるとカゾウさんはいつ死んでもおかしくない年齢。
いつ死ぬかわからないタイミングの人で、器用というだけの理由で任されたカゾウさん。
長崎に船を見に行き、たくさんのテスターを作り、試運転して失敗を重ねました。
あまりに失敗しまくるので非難が来るしまつ。
黒船見学で長崎を訪れた先ではいじめにもあいました。
カゾウさんからすると別に自分が作りたくてやっているわけじゃないのにそれでも諦めなかった。
でも、6年後、黒船の蒸気エンジンを作り上げてしまいました。
カゾウは宇和島一のロックだと言う話です。
この話で
時間が無いだの、今は忙しいからタイミングじゃないだの、どーせ自分なんかやってもしれてるだの言うのは何だか恥ずかしくなりませんか?
「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」というではありませんか。
ウダウダ言わずにえぇからギター弾きましょう。
YouTube見てる暇があるならギター弾きましょう。
ギターなんか誰でも弾けます。
いつ死ぬかわからない人に黒船作れって言ってるんじゃないんだから。