「ギター?あれ、めっちゃ難しいやろ。

センスだいぶいるで。」

 

そういった友人の顔を見ると

「そんなもん弾けるわけないだろ」

とでも言わんとする表情をしていました。

 

なので、こういいました。

 

「そうなのかー。

俺にはそんな風に見えないけどな。

ところでお前は弾いたことあるの?」

 

すると…

 

「いや…ないな」

 

これは高校卒業後、友達と再会したときの

実話です。

 

この話でいいたいのは僕の友人が

イタイやつだったということではありません。

 

きっと彼はなんとも思わず口にしたのです。

 

他意はなかったのです。

 

でも、ここからわかることは、

ギターをセンスの賜物、みたいに

おもっている人がいる、ということです。

 

これは未だにいます。

 

楽器演奏はセンスが無いとできない。

 

こういうイメージを持っている人は

かなり多いです。

 

変則的なもので言うと、

黒人のグルーヴィーな演奏を見て

「あんな風には弾けない」とか言ってみたり。

 

速弾きギタリストの指の動きを見て

「あんな風には弾けない」とか言ってるのも

同じようなものだと思います。

 

そう思うのは音楽だからではないかと

個人的にはおもっています。

 

「音楽」というものに連想されるものが

「芸術」「アート」というものであり、

そこに「普通の人はやらないもの」

「普通の人は出来ないもの」という概念が

連想されるのだという部分があると思います。

 

でも、よーく考えましょう。

 

楽器演奏、エレキギター演奏というのは

一体何なのか?と。

 

エレキギター演奏というのは極論すれば

片方の手で弦を押さえ

片方の手で弦を弾く

これだけの「運動」なのです。

 

どんなフレーズであろうが曲の95%以上は

この動きしかないのです。

※例外はあるけどそれ持ち出すと

話、わかりにくくなるので割愛。

 

もちろん、フレーズによって押さえる場所や

弾くタイミング等々は変わります。

 

ここには沢山のバリエーションが

あるわけです。

 

でも、基本動作は片方の手で弦を押さえ、

片方の手で弾く。

 

これだけです。

 

こんなただの動作に

センスが関係していると思いますか?

 

「ギターでセンスが問われるのは

世界のトップクラスのギタリストが

自分の作品を作るときくらい」

 

こう教えてくれたのは僕のギターの恩師です。

 

僕も全くこのとおりだと思います。

 

センスなんて世の中の99%のギター弾きには

関係ないことだということです。

 

エレキギターの演奏は

片方の手で弦を押さえ

片方の手で弦を弾く

これだけの「運動」なのです。

 

もちろん、細かいことをいい出したら

色々あります。

 

でも、基本路線はこれなのですから

センスとか才能とかよくわからないことを

持ち出すのは建設的とは言えませんよね。

 

所詮、身体の使い方なだけだと割り切って

弾いたほうが自由に楽しく弾けるようになる

とレッスンの経験上も思いますね。

 

参考になれば。