先日、レッスンをした時のこと。
『指が若い頃のように動かなくて…』と、
少し悲しそうな顔で相談されました。
40歳を過ぎてからギターを再開された方なんですが…
あなたも、同じようなことを感じたことありませんか?
あなたもこの生徒さんと同じなら
今回の話は役に立つと思います。
さて。
先の生徒さんは
若いときのように指が動かないというのは
どうしようもないことだと思っていたみたいです。
無理もないことです。
若い時の記憶と今の現状を比べてしまうのは
致し方ないことですよね。
でも、実際はこんなことを
気にする必要はないのです。
だって、動かしてたらいつの日か
勝手に動くようになるものだから。
もちろん、若いときみたいに
ちょっと練習したら
指がガシガシ動くようになる…
ということはないでしょう。
でも、根気よくやっていたら
動くようになります。
実際、他の生徒さんの例だと
60代からスタートした方でも
指を動かすようにゆっくりやっていくと
動くようになったし、
そんな方はたくさんいるのです。
だから、指の動きが鈍ったのを見て
「加齢で身体が錆びついた」などと
悲観するのはもったいないことなのです。
むしろ、年齢をかさねたことで
若者にはない知恵があったりするのです。
経験もある。
実際、レッスンやってても思うけど
年齢が高くなればなるほど
賢くギターと付き合える人は多いのです。
練習方法を工夫したり
時間の使い方を工夫したり
自分の体調や現実を受け入れる力もある。
そういう経験値があるから、
工夫を受け入れることが出来るのです。
若い人は体力も気力もあるから
多少、変な練習方法でも量が質を
凌駕する部分があります。
もちろん、これは長い目で見ると
善くないことなんだけど若い時に
この長期視点でのアドバイスを聞かされても
受け入れられないことが多いのです。
実際、聞き分けの良い若者ほど
僕は心配していたりします。
聞き分けの良い若者ほど
実は何もわかってない、というケースが
多かったからです。
その若者に能力がない、ということではないのですが
解釈が浅くなっていることが多いのです。
だから、若い人はある意味、
失敗に付き合うというのは個人的に意識している程なのです。
一方、年齢重ねている場合は、
ここでショートカット出来ます。
それまでの経験から
物事の教訓を得てるんですよね。
だから作戦勝ち出来るような感じです。
練習方法を自身に合うように微調整し、
練習内容の質を高めることで
量を減らしても上達できる仕組みを作るのです。
実際、年齢重ねると
自分だけの時間もなくなるのが普通だから
ライフスタイル的にも賢く練習の仕組みを
作った方がギターと良い関わり方が
出来るようになるのです。
指が動かないなら動くようになるまでを
如何にストレスなく楽にギターと付き合うか?
という部分を意識したら良い。
そのための具体的な一歩として
やりやすい作戦があります。
それは…
「どーせ弾ける」
「どーせ指は動くようになる」と
自身に言い聞かせながらギター弾く方法です。
どんなフレーズを弾いてても良いんだけど
「指が動かねーな」と思ったり
指が動かないのを見て気分が重たくなった時に
心の中で「どーせ指、動くようになる」と言ってみるんです。
何回も言って大丈夫。
「奧田が言ってたからホントかどうか確かめてやろう」
という気持ちでやってもいいと思いますよ。
一見バカみたいな方法ですが
効果はちゃんと上がります。
これを弾けるようになるまで続けると
自分に言い聞かせた言葉と体験が合致するので
役に立たない信じ込みが解除されるのです。
この繰り返しでギターはどんどん楽に
弾けるようになっていくので
是非、やってみましょう。
こうやって長期的な視点を取り入れる
賢さが年齢重ねた人のアドバンテージです。
他にもこういう作戦勝ち出来る
ギター練習のアイデアはあります。
今後も発信していくので
他の内容も楽しみにしておいてください。