技術習得というのはマネが基本です。

職人の世界でも
「技は見て盗め」という言葉があります。

ピカソは「凡人は模倣し天才は盗む」と
残しているし、
ダリは「何もまねしたくない
なんて言っている人間は、何も作れない」と
残しています。

ギターも同様でマネするのが基本です。

だから、コピーすることはもっとも
重要な練習方法だし、それを書いたのが
エレキギター練習の教科書です。

タップ or クリックしてエレキギター練習の教科書を無料で読む

エレキギター練習の教科書にも
コピーのやり方は書いたのですが
あれはわかりやすくなることを
意図したため、表面的な部分に留めました。

でも、本当はコピーというものはもっと深い。

先の職人の格言やピカソやダリの言葉が示す
「マネ」というのはその精神を真似るのが
本質です。

職人の技を見て盗むというのは、
最初は見様見真似で技を真似るのです。

でも、やっているうちに、
その様な作法になってる理由が
わかってくる。

いきなり心を分かれといってもわからないから
追体験することで心を伝えようとするのが
「見て盗め」の真意だと思うのです。

「温故知新」という言葉もありますが
同様の意味であります。

まさに古きを温める。

これは追体験のことだと思うのです。

そうすることで新しきもの(意図や心)がわかり、
応用することができる結果、
物理的にも新しいものを生み出すことができる。

そういうことだと思います。

では、ギターの場合はどのようにして
古きを温めるのか?

普通にコピーしているだけで技を盗むことが
できるようになるのか?

ということが気になってくるわけですが、
実はこれに世阿弥が
明確に答えを出しております。

世阿弥は風姿花伝の中でこう言っています。

この猿楽(能のこと)の道を極めるに当たって
「物まね」は最も重要な演目になる。

中略

観客側の視点に立った柔軟性を演ずるものは
よく心得ねばなりません。

つまり、聞き手ファーストでマネをせよ、
ということを言っているのです。

先の中略の中には徹底的に細かな部分まで
マネをせよ、とあるのですが、
何でもかんでもそうしたらいいわけではない、
ということが書かれているのです。

徹底的にマネするべきものと
そうでないものがある、と言っている。

その塩梅を整えるために重要な視点が
聞き手の立場に立て、
というアイデアだと言うのです。

これは、ギターでも全く同じ。

聞き手が喜べないような演奏は
如何に技術レベルが高くても駄目なのです。

聞き手はどのように音楽を聞くのでしょうか。

どのようにギター演奏を聞くのでしょうか。

そういう視点でコピーをすると
大事な技術というのはそう多くない、と
わかってくる。

細かな技術はたくさんあれど
大事なポイントはそう多くないことがわかる。

聞き手の耳にはどう映り、
聞き手はその音をどう感じるであろうか。

そういう視点でコピーするだけでも
練習内容は随分よくなると思います。

上達の1つのコツです。