相撲の基本は、「四股・てっぽう・すり足」。

野球の基本は、「ランニング」。

これが一番大切だけど、一番イヤなもの。

だから、「なぜ、これが大切なのか。」
を理解させないといけない。

これはあの野球の落合監督の言葉です。

 

こういうのを聞くと基本の重要性がよくわかります。

 

確かに、相撲ではこれが基本動作なんでしょうし、

野球の場合は走るというのは基本動作な上、

体力をつくる行為になるから基本といわれるのでしょう。

 

そして、地味で嫌なものだからこそやる理由が必要になる、というのも非常にわかりやすく、論理的です。

 

 

ところが、こういうのを音楽に安直に持ち込むのは僕はいかがなものかと思います。

 

基本=地味で嫌なもの

というイメージを音楽に持ち込むのはいかがなものかと思うのです。

 

 

だって、そうじゃないから。

 

 

確かに音楽の基本は指が動くことでしょう。

 

だから、運指練習もそれなりに意味があります。

 

特にギター始めて間もないなら特に運指練習は役に立つはずです。

 

 

だから、僕は巷の基礎練習フレーズの考え方は全否定しません。

 

でも、結局それくらいの意味しかないのです。

 

 

「え?狙った弦は弾けなくていいの?」

と思いましたか?

 

確かにギター演奏では狙った弦弾きます。

 

でも、それっていつもそうするかといわれるとそうではありません。

 

 

アルペジオなんかは狙った弦弾きますが、単音フレーズとかだと周りの弦を巻き込んで弾くことが圧倒的に多いのです。

 

そして、巻きこんで弾くほうがリズムも安定しやすい上に動作の難易度としては低いのです。

 

 

つまり、巻きこんで弾くことすらできないのに単弦だけ狙って弾く、なんてことをやるとトーンとリズムが犠牲になるのが現実です。

 

音楽の場合、基本とされる技術は何も基礎練習フレーズのような淡白な機械的なすぐに飽きてしまうようなフレーズで習得しなくても習得できるのです。

 

となると、いわゆる一般的な練習フレーズで練習する意味が小さくなってくるのです。

 

 

だから、普段からあまり基礎練習に対して良い風にはいわないのです。

 

 

もちろん、演奏は技術的なものだから基礎が重要です。

 

しかし、その基礎の内容は一般的なイメージとはずいぶん違うのです。

 

 

もし、あなたがこの話を読んで、ピンとこなかったとしても、、、

 

自分がおもっている基礎というものは本当に基礎なのだろうか?

 

自分が思っている基礎を養ってくれる練習法は本当に効果的なのか?ということくらいは疑ってみるといいかもしれません。