たくさんの生徒さんを
長年見させてもらいましたが
人間という生き物がどんな生き物なのか、
学ぶことが出来ます。

そういう視点でギターを見ると
何をしたら駄目になるかがよく分かる。

逆に言うと、何をしたら良くなるかも
わかるわけです。

普段からリズムが鍵であることは
言っているとおりですが、
そういうことを知っても駄目な人は駄目。

知った途端にうまくいく人はうまくいきます。

じゃあ、何をしたら駄目になって
何をしたら良くなるのか?

という根本を探ると要素は
いくつかに集約される様に思います。

突き詰めたら一つになると思っているのですが
それだけ言っても話がわかりにくくなるので
わかりやすい範囲でいくつかご紹介します。

1:完璧主義

何でもかんでも完璧を
追求しようとする場合は駄目になりやすいです。

一見、いいように見えますが、
「完璧」と言っても、所詮それは
自分の思い込みに縛られているだけ
だったりするからです。

例えば、練習時間は毎日30分は必要だと
思い込んでいる人がいるとします。

その人にとっての「完璧」は
その30分を捻出すること。

なのにそれができない日が続くと
「これではやっていても意味がない」
などといい始めます。

ここで「まぁ、いいか」と思って、
次の日にリセットできると
まだ見込みはあるのですが
自分が勝手に思い込んでいる基準に
縛られていると駄目になりやすい。

2:最初から効率化

大して習熟もしてないくせに
近道を探し回るような態度をとるのも
駄目になりやすいです。

時間、労力orお金という
物事をなすのに必要なものを
自分から差し出さないのに
事を成し遂げようとすると
実は却ってコストがかかることを知らない人です。

安物買いの銭失い、という言葉がありますが
安物を買っているだけまだマシであります。

今は無料で命を削っている時代です。

時間というのは換言するに
命そのものです。

もうおなくなりになられましたが
日野原重明さんという医者がおられました。

日野原さんは小学生に授業をした。

そこで命とはなにか?という問に
時間である、という答えをされました。

これは本当に至言でありまして、
時間がなければなにも出来ません。

遊びにもいけない。

学ぶことも出来ない。

ダラダラ怠けることも出来ないのです。

だから、時間を惜しむことは重要なのですが、
そもそもの前提として
大量の情報が無料で公開される世の中ですから、
お金で労力をショートカットする
ということを忘れてしまった方が多い。

無料で労力のショートカットを
しようとするのが多い。

でも、現実はそんなふうになっておりません。

何でも無料で手に入るから無料でやろうとすると
実は多大な労力と時間を無駄にすることが多い。

そんな都合よく人間は出来てないです。

実際、無料で急速に
上手く弾けるようになった人を僕は知りません。

無料で散々貴重な時間と労力を費やしまくって結局

「なにやっていいかわからなくなったので
教わりに来ました」

という人なら数え切れないくらい見てきました。

無料というのは素晴らしいことには
違いありませんが、無料を活かすには
条件があると思うのです。

※無料の条件に関しては
長くなるのでここでは割愛

その条件を満たしている人は意外に少ないです。

3:他責

他責するのも駄目になりやすい。

他責というと他人に責任転嫁する、
というイメージがあるかも知れませんが、
必ずしも他人に限りません。

例えば、

「環境が悪い」「時間がない」「習う金がない」…

こういうのは典型的な他責。

自分の工夫次第でどうにでもなるのに
それを出来ない理由にして
自分に言い訳しているケース。

なんでもかんでも揃っている中で
事を成そうという態度であります。

そんな現実は都合よく出来てないし
仮にそういう状況があったとしても
そんな全くおもしろくなさそうな事を
望むのはいかがなものかと思います。

最初から裏技使って
絶対死なない主人公のドラクエを
やるようなもの。

こういうのも駄目になりやすい。

変化球として
「センスが無いからやっぱり俺には無理」
などというのも他責だと思います。

センスのせいにしていますからね。

逆に、如何に自分が鈍く、センスがない
鈍物であってもやり遂げる人は
才能を超えてきます。

さて、いかがだったでしょうか。

他にもあるんだけど、
パッと思いつくほどたくさんいて
わかりやすそうなものを列挙してみました。

「山中の賊を破るは易く、
心中の賊を破るは難し」

というように、自分の心を整えるのは
難しいことですが、その分、心がけが出来てくると
ギター演奏はもちろん、
人間そのものが大きく変わります。

同じやるなら
人間の中身が変わるレベルでやったほうが
結局、人生笑えるようになると思いますが
いかがでしょうか。

参考になっていたら嬉しいです。