過去に行った体験レッスンの中で
個人的に未だに印象に残っている話。

そのときに来られた生徒さんが
すごく鋭いセリフを口にしたんですね。

それがこれ。

> 「ほんま、わかってるギタリストって
> 少ないですよね。」

ちなみに、この方、ベーシストです。

昔っから音楽やってて、
デキるギタリストは少ないと
かねてから思っていた、というのです。

今になってギターをスタートしたのは
前から興味あったけど縁がなかった。

そして、納得できるギタリストがいないから
自分がやろう、という目的だったそうです。

長年ギター教えてますけど、
こんなパッションの強い人珍しいな、
と思いました。

でも、すごく共感できます。

なので、つい話し込んで
えらく盛り上がりました。

そして、頂いたコメントが

> 「先生がおっしゃっているようなのが
> ギタリストの常識だったら
> 良いんですけどねぇ」

というもの。

さて。

どんなのがギタリストの常識に
なっていたらいいのか?

これは良い替えると
他のパートのミュージシャンからみて
どんなギタリストがやりやすいのか?
ということですよね。

これ、想像つきますか?

答えは・・・

リズムを大事にするギタリスト。

ドラマーとかベーシストとかって
ギタリスト嫌いな人が意外にいるんです。

この体験レッスンの方も
あまりギタリストにいい印象を
持っておられませんでした。

何故か?

自分たちが一生懸命リズム作っても
ギタリストが台無しにするからです。

そして、それを人前に披露したら
自分たちも恥をかくことになるからです。

なぜなら、リズムがおかしい演奏は
素人が聞いても違和感を感じるからです。

だから、ギタリストは
嫌われることがあるのです。

何故、俺達がギターのケツを
ふかないといけないの?

という気持ちがどっかにあるということです。

ギタリストにとっては耳が痛い話でしょう。

趣味であろうがなんであろうが、
よそのパートにこんな風に思われている
ってことは自己満足レベルで
終わっているということを意味しています。

もちろん、自己満足で良いんですが、
自己満足をした結果、現実がこれなら
個人的にはとても残念な気持ちになります。

違う言い方をしたら、
自己満足が他人の迷惑になっている
ということだから。

しかも、それが同じ音楽をやっている
仲間の迷惑になってるのなら
これは考えるべきことだと思うのです。

だから、僕はバッキング(伴奏)練習を
強調するのです。

これさえちゃんとやってたら
仲良く出来るのだから。

その証拠に、この方はこの後
素晴らしいセリフを口にされました。

それがこれ

> 「ギタリストってホントは
> すごいんだと思うんです。
>
> ベースやドラマーと寄り添ってリズムを
> 固めることも出来るし、
> ボーカルに寄り添って曲を彩ることも出来る。
>
> ただ、それが出来るギタリストを
> ほぼ見たことがないんですが…」

そう、これまた真理だと思います。

完全に同感です。

音楽は人とやるのが醍醐味ですし、
面白いものです。

人とやることで予期せぬ科学反応が
起こるのです。

だから、一緒にやるメンバーや
リスナーを思いやることが楽しく音楽をやるところにつながるのは事実です。

そして、それをするために
リズムが鍵になるのは間違いない事実だと
わかるはずです。

基本はバッキングなのです。