「ギター初心者が知っておくべき10のこと」
という雑誌の記事をみました。

使い古されたよくある切り口の内容ですが
こんなことが書かれていました。

  1. アンプについて学ぶ
  2. 耳でチューニングする
  3. 必須のコードとスケール
  4. 指の位置
  5. オープンコードのかき鳴らし
  6. マイナーペンタトニックオルタネートピッキング
  7. ハンマリングとベンド
  8. メジャースケールの下降シーケンス
  9. パワーコードの切り替え
  10. バレーコードの切り替え

内容的に異論はありません。

すべて基本的なことだし、
初心者が身につけておくべきことだと思う。

でも、これをどうやって身につけるのか?
というのが大事なのだと
こういうのを読むといつも思います。

これを基礎練習フレーズで身につけようとする人と
実際の曲のコピーで身につけようとする人で
未来は変わります。

厳密なデータを取っているわけではないけど
指導経験を元にして言うと…

練習努力が報われなかったが故に
レッスンに来られる人には
前者の練習をやっていた人が多い…

というのは間違いなく言えることです。

昔からギターの雑誌や教則本、
今ならYouTube等でも
基礎練習フレーズとか言って
機械的な練習フレーズを弾かせる傾向にある。

もちろん、練習する側からすると
取り組みやすいし、
それが弾けたらいいのだ、という
ゴールも見えやすい。

でも、この手を採る人の多くは
勘違いをします。

それは…

「この基礎練フレーズたちが弾けたら
ギター演奏の基礎が身につく」

と思っていることです。

残念ながらそんな簡単な話ではない。

確かにその基礎練フレーズは弾けるでしょう。

でも、だからといって演奏力の基礎が構築され、
どんな曲でも弾けるようになる素地が出来上がるか?
と言われると全くそんなことはないのです。

でも、ここにはなかなか気づかない。

そのうち、精も根も尽きて
レッスンの門を叩く。

そんな感じの方が多い印象です。

練習というのはそもそも楽しくないと
続かないものです。

古来から知好楽と言って、
楽しんだ人間が一番、成果を上げる。

これは本当なのです。

機械的なフレーズを「効果があるから」という
合理的な理由だけで弾き続けることができるほど
人間は合理的には出来ておりません。

不合理な部分をちゃんともっていて
何だったら不合理な部分のほうが多いんじゃないか
と思えてならないような生き物ではありませんか。

だから、楽しくやれないと
練習そのものが続かないのです。

楽しく弾くことを意識してみましょう。

機械的なフレーズで楽しめるなら
それでいいですが、
やっぱりなんでもいいから曲を弾いて
その過程で技能習得していくのが
現実的に良い手立てなんじゃないかと
思えてなりません。

曲のコピーなんて昔からある
特に目新しくもない、手垢のついたような
練習かもしれませんが
個人的には王道だと思います。

よかったら好きな曲から
コピーしてみましょう。