長年、レッスンをやっているとたくさんの人と出会いがあります。
そして、その沢山の生徒さんの中にはとても印象に残る生徒さんがいるものです。
今日はその方のお話をしましょう。
最悪の1日
彼は最悪の1日を過ごしていました。
さっきまでバンドでスタジオに入っていたのです。
そして、彼は部屋の隅っこでギターを弾かずに残りのメンバーが音楽で遊んでいるのを眺めていたのです。
ドラム、ベース、ボーカルだけで繰り広げられるセッション大会。
本来なら自分もそこに混じって楽しく音楽をしているはずだった。
でも、彼には出来なかった。
テキトーに弾いて合わせる。
それが当時の彼にとっては大きな壁でした。
結局、彼は2時間のスタジオ練習の大半を見学して終了することになりました。
気分は最悪。
もう、彼の心の中では
「やめよう」
という決意が固まっていました。
結局、彼はこのバンドを後にします。
そして、ギターをやり直すことにしたのです。
厳しい現実
アドリブを学んでみた。
これでうまくいくはずだった。
でも、現実は厳しかった。
アドリブ学んでも全然かっこよく弾けない自分がそこにはいたのです。
それから彼は、インターネットでギター練習の情報をあさり始めます。
ちょっとやっては面白くないからやめて、また情報を探す日々。
流石に埒があかないのでレッスンに通うもその講師の指導を信用できず頓挫。
最終的には某有名音楽学校の講師で日本でも活躍していた先生のオンラインレッスンに参加。
でも、全く活かすことが出来ずに大金をムダにしてしまいます。
出会い
そんな時にあるメッセージに出会いました。
「えぇからやれ」
雷に打たれたような気分だったそうです。
それから彼は変わりました。
やれと言われたことはやるようになり、実力もついていきました。
彼は今、当時を回想してこんな言葉を残しています。
「やり方以前の問題だった」
と。
これは他人事ではないかもです
さて。
この話をすると馬鹿にしたように笑う人がいます。
でも、本当に笑えるでしょうか。
僕はこの話を思い出すたびに身が引き締まる思いがします。
なぜなら、これは気づかずに多くの人が陥っているパターンだからです。
誰もが、こうやって自分を見失うリスクを持っています。
それを認識しているかどうか?
これは大きな差を生むと思います。
今はちょっと検索したらたくさんの答えが出てくる時代です。
だからこそ、このリスクが暴発する可能性大なのです。
ノウハウ、知識より経験体験です。
特にギターはそうなのです。
あなたは大丈夫でしょうか。
時々チェックしてみてください。