今日はうちの生徒さんがくれたメールを

紹介します。

 

家でエレキギター練習している人にとって

非常に役に立ちそうな内容だったので。

 

こんなメールです。

> 奥田先生

>

> お世話になっております。Mと申します。

>

> このメルマガの内容に則したお知らせでは

> ないかと思いますが、先生の教材を

> 使っていて変化が起こったので

> 報告させてください。

>

>

> 長らく音楽を能動的に楽しみたい、

> ギター弾けるようになりたいと、

> 常に心の片隅で考えていました。

>

> なので、知識だけでも取り込もうとした結果、

> ダイアトニックコードやペンタといった、

> 初歩の初歩だけは知識として持っていました。

>

> しかし、それを実践に活かす術を知らず、

> また、ギターを人に習うなんてダサいという、

> それこそ本当にダサい考えに

> 縛られていたこともあり、

> 能動的に音楽を楽しんでいるとは

> 程遠い精神状態にありました。

>

> そうなると、能動的に楽しんでいるように

> 見える他人が輝いて見え、劣等感に

> 苛まれたりもしました。

>

> 優劣でしか判断できない貧しいお話ですね。

>

> そんなとき、

> 「先人の言うことに、

> まずは素直に従って傾聴するのが良い」

> という先生の言葉がやけに腑に落ち、

> 先生の教えを実践していく中で確かに

> 自分に変化が起きているのを感じています。

>

> 第一に、ギターへの恐れが

> かなり消失しました。

>

> ここを弾けばこんな音になるよな。

> こんなリズムならこうなるよな、

>

> といった予測が立てられるようになり、

> それが概ね(自分的には)正解なので、

> 恐れる必要がなくなったように思います。

>

> 第二に、好きなミュージシャンの曲のコードを、以前とは比べものにならないほど

> 容易に拾えるようになったように

> 感じています。

>

> 合っているかどうかは検討の余地がありますが…。

>

> 先生の教えを実践し、

> 「なんだこんな簡単なのか」と納得することで、

> 技術の向上より先に、心の方が変わった。

>

> 音楽ってマジックじゃないんだなと

> 思えたことが、なにより大きいのだと

> 思います。

>

> 先生がメルマガなどで仰るとおり、

> ギター弾けても特別いいことが

> あるわけではないかもしれません。

>

> しかし自分は、能動的に音楽に

> 向き合えることに無上の価値を

> 見出してきました、ずっと長いこと。

>

> 素直に、謙虚に、

> 行けるとこまで行ければと思います。

>

> 突然失礼致しました。

> どうぞ体調にお気をつけください。

>

> 今後ともよろしくお願い致します。

 

 

ここまで。

 

かなり参考になる点が多いメール

なのではないかと僕は思いました。

 

なので何回かに分けてコメントします。

 

まず、ここについてコメントします。

 

> 長らく音楽を能動的に楽しみたい、

> ギター弾けるようになりたいと、

> 常に心の片隅で考えていました。

>

> なので、知識だけでも取り込もうとした結果、

> ダイアトニックコードやペンタといった、

> 初歩の初歩だけは知識として持っていました。

>

> しかし、それを実践に活かす術を知らず、

> また、ギターを人に習うなんてダサいという、

> それこそ本当にダサい考えに

> 縛られていたこともあり、

> 能動的に音楽を楽しんでいるとは

> 程遠い精神状態にありました。

>

> そうなると、能動的に楽しんでいるように

> 見える他人が輝いて見え、劣等感に

> 苛まれたりもしました。

>

> 優劣でしか判断できない貧しいお話ですね。

>

> そんなとき、

> 「先人の言うことに、

> まずは素直に従って傾聴するのが良い」

> という先生の言葉がやけに腑に落ち、

> 先生の教えを実践していく中で確かに

> 自分に変化が起きているのを感じています。

 

まず、おめでとうございます、と

言いたいです。

 

この気付きはとても大きいからです。

 

僕もMさんと同じく

「ギターを人に習うというのは

みっともない」

と思っていました。

 

音楽って自由にやっていいというイメージが

そもそもあるし、自由にやって良いのだから

他人に教わったら自由でもなんでもない、

と思っていたのです。

 

もちろん、この考え方は間違っていません。

今でもそう思います。

 

でも、そんな僕でもギターを他人から教わりました。

 

結果、感じること。

それは…

 

この考え方は成り立たないと思うのです。

 

なぜなら、人に習わずにギター弾ける人は

ゼロに近いと思ってるから。

 

この考えには反発されるかもしれませんが…

 

人に教わらず自分で学んだとか

思ってる人でも、

ちゃっかりネット検索したり本読んだり、

DVD見たり、実際の演奏を見聞きして

真似したりして覚えている訳です。

 

「誰にも頼らず独学した」と本人は

思っているけど、何も参考にせず、

誰の教えや考えを記したものも参考にせず

学んでいるわけではないでしょう。

 

そんな人を僕は知りません。

 

つまり、直接人に教わってないだけで、

誰かの考えや経験を

参考にしているはずなのです。

 

それで「独りで学んだ」とか言っているのは

いかがなものか?と思うのです。

 

20年前の僕は音楽学校に入って

それを思い知らされました。

 

実は、それまでからいろんな人が

僕に教えてくれていたのに

自分は何の感謝もせず、

独りで学んだとかみっともないことを

言っていた、と反省したものです。

 

人に学ぶのはかっこ悪い。

 

そんなことはないのです。

 

だって、人に学ばずに上達している人は

実はゼロなのだから。

 

人に学ばずに上達したというのは

ただの傲慢であり、

観察力と思考力が低下した状態だ

というのが真相だと思います。

 

ここに気付ければ、人に学ぶ事ができます。

 

それは違う言い方をしたら

「人の力を借りる事が出来るようになった」

ということです。

 

独りの力なんて鼻くそみたいなものです。

 

それこそ、今ままでの先輩ミュージシャンが

たくさんいるし、おなじように

音楽やっている人もたくさんいます。

 

ミュージシャンを育成する講師も

たくさんいるのです。

 

そして、そういう人の体験や考えを

活用すればもっともっと素早く大きく

成長するのです。

 

だから、この気付きは下手な練習方法や

知識なんかよりもずっと価値があると

僕は思います。

 

他の部分に対するコメントは長くなったので

また機会を改めます。

 

でも、こういう心が変わることに

本当の価値がある、というのは

少なくとも頭の片隅においておくべき考えだ

と思います。