人生には上り坂、下り坂以外にもう一つの坂があると聞いたことがあります。
なんだと思いますか?
「まさか」という「坂」らしいです。
これ、聞いたとき、うまいこと言うなぁ、と思ったものです。
というのも、「まさか」という坂はあるからです。
昔こんなことがありました。
当時の僕は20代前半。
バンドをやっていたのですが自分だけいつも仕上がりが遅いのです。
そのバンドはコピーもオリジナルも両方やっていました。
でも、僕だけいつも周りのメンバーを待たせていたのです。
他のメンバーから「あの曲出来た?」みたいな話題が飛び出すのが怖かったです。
だって、いつもその話になると
「ごめん、、、、まだやねん、、、」
と謝らなくてはいけなかったから。
なんで、僕だけいつもメンバーを待たせていたか?
それは、、、、
ギターソロが弾けなかったからです。
これはなかなか辛かった。
思うように指も動かないし、ピッキングもミスる、、、、
ギターソロのコピーほどうっとぅしぃものはなかったです。
ソロのない曲をやろうとなったときはほっとしていたし、ソロがある曲のときは落ち込んでました。
でも、そんな僕にも転機が訪れます。
それは、あるライブ音源を聞いていたときでした。
ふと気づいたんです。
「あれ?この曲、こんな長かったっけ?」
そこで、タイムを見ると16分ほどの曲になっていました。
「え?絶対ありえへん」
そうおもって、スタジオアルバムに入っているオリジナルバージョンを見るとたった5分程度の曲。
ライブになると3倍の長さになっていることになります。
チェックしてみるとオリジナル音源にはないギターソロがふんだんに入っていました。
「これ、どうなってるんだ?」
かなり謎だったのですが、それがある日判明します。
アドリブという技があることがわかったんです。
アドリブというのは即興演奏のコト。
前もって弾く内容を決めずにその場で即興で演奏することです。
最初は「んなこと出来るかーぃ」と思いましたが、実はちゃんとからくりがあることもわかったことでまさかのまさか、僕の武器になりました。
結局、この技術を覚えたことで一気に3バンド同時掛け持ちとか出来るようになったんです。
しかも、大したストレスもなく。
音楽漬けの楽しい毎日を送ることが出来るようになりました。
このように、人生には「まさか」があります。
ここで大事なのは「まさか」に飛び込む勇気です。
もし、アドリブに出会ったときに「んなもん出来るかーぃ」といってスルーしてたらどうなっていたでしょうか?
間違いなく今の僕はないでしょう。
あのときに「んなもん出来るかーぃ」と思いながらも「アドリブってどうやってやんの?」と探究したからこそ、今の僕があるわけです。
人生には「まさか」が絶対にあります。
でも、この「まさか」を活かすも殺すもあなた次第。
いつも心をオープンにしておくことが実は何よりも大事なのではないかと思うのです。
ぜひ、あなたも「まさか」をつかんでください。