ギターを始めたばかりの頃、
『初心者向けの曲』と言われる曲を
練習した経験、あなたにもありませんか?

確かに、コードも簡単で、すぐに弾けるようになった気になりますよね。

世の中には「初心者向け」と
言われている曲があります。

確かにそういう曲は弾きやすい。

とりあえず形になる。

きっと「取り組みやすい」という意味で
「初心者用」と銘打たれているんだろうと
思います。

でも、そういう曲に限って
リズム的にはものすごく高度なことを
やっているものが多い。

先日、宅配便のコンテンツを創っていたのですが
ここで扱った題材がそうでした。

どの曲とは言わないけど
リズム的に盲点が含まれている曲でした。

そういう盲点を踏まえて
フレーズを弾こうとすると
初心者用の曲は一瞬で難しい曲となる。

ただのバッキングフレーズなのに
ただのリズムギターフレーズなのに
ただの伴奏なのに

今まで自分が弾けたつもりになっていた、
という恥を感じさせる曲が
意外に初心者用と言われている曲には多い。

リズム演奏はそれなりに形になるのは速いけど
それで弾けたつもりになって
得意になっていると耳のいい人に
痛いところをピシャッとやられて
恥ずかしい思いをすることがある。

例えば、他の人と演奏を合わせた時に、
リズムがズレていることを指摘されたり…

なんてことが誰しもあるけど
これは好例です。

他にも、録音した自分の演奏を聴いて、
思ったより下手でがっかりしたり…

と言った経験なんかも同じ様なものです。

そんなリズム演奏が楽曲演奏の90%を
占めるといったのがEVHだけど、
さすがエディだと思う。

楽器演奏のキモがリズムにはあるのです。

リードにもあると思うけど
リズムには物理的な要素と
精神的な要素がある。

演奏を物理的に改善する
というのは取り組みやすいから
宅配便とかでお伝えしているのですが
本当はそれ以上のレベルがある。

精神的な要素があるということです。

演者はどんな感覚で弾いているのか
何を感じて弾いているのか。

身体のどこに意識を置くかによっても、
音の響きやグルーヴが変わってくるのが
真相です。

こういったことを含めると
リズムギターの鍛錬は一生モノになり
この領域に踏み込むと
音楽という営みが人生に欠かせないモノになる。

もちろん、こういう精神的な部分が
演奏の印象に影響を与えないなら
考えなくて良いのですが
実はこれが物理的な部分以上に影響を与えるから
取り組む意義もあり、
面白いところでもあります。

リズムを追求することは、
単なる技術の習得ではありません。

自分自身の内面と向き合い、
音楽と対話する『芸』の道に近いものだと
思うのです。

それは、自分自身を深く理解し、
表現するための旅のようなものです。

リズムに開眼した人は
鍛錬を辞めなければ
いずれそういう境地に到達できると思います。

もし、あなたがギター上達で
リズムに着目しているなら
是非、継続してください。

その努力は絶対に裏切らないので。

そして、リズムにさほど価値を感じてない場合は
とりあえずはリズムに関して
こういう話があるのだな、
と知っておくだけ知っておいて
今は自分が信じる練習をしたら良いと思います。