スレッズでとあるピアノの先生が
すごい話をシェアしてくれました。
それは、ピアニスト、フジコ・ヘミングが
残した教えでした。
「ピアノが上手になりたければ、
楽器が上手になりたければ、
メロディを歌うように弾きなさい。
今の人は楽譜通りにパチパチと弾くけれど、
楽譜の後ろにある霊感を感じないとダメ。」
改めて反省させられました。
僕は多分、言葉を選びすぎた、
と思ったからです。
そう、演奏において重要なのは霊感なんです。
でも、霊感って言ったら
見えてはいけないものを感ずる力のように
思われているし、そういうのを言うと
面倒な話に発展するから避けていました。
逃げたんですね、実際に感じていることを
表現することから。
でも、霊感というのはホント的確な言葉の選び方だ
とおもうのです。
僕はギターの上達は身体操作を
覚えることが鍵だと思っています。
ギターはセンス才能の前に
左右の手を使って弾くのだから、
如何に身体を使うか、
ということになるのです。
ところが、その身体操作というのは
結局、突き詰めると感覚の世界の話になる。
それが霊感なのです。
演奏の音からその人の身体感覚を
読み取るのは霊感という言葉がとても近いと
おもうのです。
その身体操作を使って曲を弾くわけですが
そのリズム表現なんかも、
何故、ここで音を短くして、
何故、ここで音を長くするのか、
というのも頭でやっているのではない。
それは感覚でやっている。
演奏中に「ここで音を短くして…」
とか思わないもんね。
その感覚を読み取るのも霊感です。
僕にとってギターを教えることは
そんな霊感を言葉にすることなのかも
しれません。
実際、言葉にして教えてあげると
そういうことを教えられなかったときより
格段に生徒さんは弾けるようになりますから。
月とスッポン、雲泥の差であります。
霊感がしっくり来なければ
感覚でも良いし、感性でもいいけど
要はそういう音や表現のウラにあるもの。
そういうものを見ようとしてみましょう。
こういう意識でいれば
音楽を聴いているだけなのにもかかわらず
楽器演奏の鍛錬になると思います。