うちのオンラインサービスを
利用してくれている生徒さんと
お話させて頂きました。
若輩の僕が言うのもおこがましいのですが
すごく誠実でマジメに生きてこられた方だと
という印象を受けました。
(今回が初めてお話するのではないはずなのですが
印象が変わるのは面白いです)
で、この方(MTさんといいます)の
問題は出音。
どうも出音が気に入らないといいます。
で、縮こまって弾いている感じがする、
ともおっしゃってました。
実際、ピッキングの身体操作に問題がある、
というご自覚もあり、僕もその見立てなので
そこを改善するべくお話を伺っていました。
何故、ピッキングに難があると
わかっているのに
その改善策をお伝えしないかというと…
そもそも、MTさんはピッキング身体操作において
必要なことをご存知だからです。
ご存知なのに出来ないわけです。
そこには原因があるはずです。
「縮こまって弾いている」のもダメだと
わかっているのにそうなってしまうわけです。
だったら、それは何故なのか?
そこが解決されないと再発するのです。
よって、早急にここは解決できるのが理想です。
だから、お話を色々伺うのです。
そしたら、やっぱりでてきました。
それがなにかというと…
完璧主義。
何でもかんでも
きちんとやりすぎてしまうのです。
マジメに誠実に生きてこられた方は
こういう形で楽器演奏の足を
引っ張ってしまうことがよくあります。
勤勉実直な僕ら日本人には
ありがちなパターンです。
マジメ、誠実、勤勉実直というのは
美徳です。
なければならない重要な資質です。
でも、何事も行き過ぎはよろしくありません。
そういう心の偏りにバランスをもたらすのが
ギター演奏の練習です。
ここにバランスがなかったら
上達が極端に遅くなったりするから
非情にわかりやすく出るのです。
こういうことからも上達という結果に
あまり囚われすぎるのは善くないと思います。
上達は結果、ただのマイルストーンです。
MTさんの場合なら
完璧主義に偏るご性格にバランスをもたらすことを
目的にするわけです。
するとその途上で上達がやってきます。
このように「うまく弾けない」という
現象の奥を見るのです。
そうすると本当に攻略するべき原因が
見えてきます。
MTさんの場合は完璧主義に偏りがちになる心が
原因です。
だったら、その心に
バランスをもたらす体験をすることが
上達に繋がるのです。
MTさんの場合、練習方法自体は問題がないので
その練習方法を実践しながら、
目的を変えてあげるだけで
上達が見えてくるはずです。
ありがたいことにセッションで御本人から
「先生にそう言っていただけるとやっていけます」
と言っていただけました。
本当にありがたいことです。
これを読んでくれているあなたも
ご自身の問題の奥を見るというのを
実践してみてください。
やるべきことが見えてくると思いますよ。