ジミヘンに「俺よりうまい」と
言わしめたギタリストがいるという
話しを聞きました。
僕は基本的にこういう技術が
誰々よりうまい、という話には
アンテナが立ちません。
そもそも、音楽の良し悪しなんて
好みによると思っている上に…
人によって良し悪しの基準の違う
演奏技術を持ち出して云々言うことに
全く興味を持てないのです。
でも、ジミヘンが言うなら話は別。
というのもジミヘンは
演奏に関する良し悪しの基準を確実に持っている
ギタリストだからです。
その基準に照らしたときに
クラプトンは落第だった
というエピソードが残っている。
ジミヘンといえば渡英した瞬間に
クラプトンを探した話が有名だけど…
そんなクラプトンはジミヘンに
演奏をこき下ろされて
怒って帰ってしまったという話があります。
ジミヘンが渡英時にクラプトンを探したのは
リスペクトによるものではなかったのかも
しれませんがそんな真相はどーでもよくて。
なんせ、演奏の判断基準を持っていた
ジミヘンが自らより腕が良いと認めた
というのは僕にとっては意味がありました。
早速、すぐにチェックしなければ…
と思い、まず音源を聞いた。
あ、これは本物だと冒頭数秒で
わかりました。
ジミヘンが認めたのはかなり頷けます。
こんな素晴らしいギタリストを
僕は30年も無視していたとは、
なんとアホなことをしていたのか。
なんと浅学だったんだろうと
情けなくなりましたが
でも、このギタリストはすごい。
名前はテリー・キャス。
シカゴというバンドのギタリストです。
何がすごいのか?
それはリズム。
確かにジミヘン以上かも知れない。
ソロまでこれだけグルーヴしている
ロックギタリストを僕は知りません。
ジミヘン、EVH、AC/DCのヤング兄弟、
ルカサー、プリンス、レニクラ、
スティービーサラス…
ロック界にも素晴らしいリズムを残した
ギタリストはいるけど、
まさかのバンドのギタリストがこんな
すごいリズムを残していたとは…
世の中には何があるかわかりません。
自分が全くノーマークだったバンドに
何が隠れておるか知れません。
なんかギタリスト紹介みたいに
なってしまいましたが
今回みたいな経験は偶然に
宝物を見つけたみたいな感覚です。
きっとギタリストの中では
マイナーな存在なんでしょうが
良いものには触れているだけで
感性が磨かれるのが実際です。
なので、まぁ、聞いてみてください。
テリー・キャス。
素晴らしすぎる演奏が出来る
ギタリストだと思います。