最近になってギターソロを
練習していたりします。

もちろん、レッスンため、
試験的にやっているのですが意外に面白いです。

それでよく若い時のことを思い出す。

20代前半。

ギター始めたばかりの頃、
速弾きギタリストに憧れがありました。

でも、練習してもしても
弾けるようにはならなかった。

速弾き練習しても弾けるようにならない
というのと、バンドもやっていたので
その練習もあって、バッキングを
やっていました。

でも、心の中では
速弾きソロを弾けるようになって披露したい。

いくらやっても出来ないのに
それにこだわっていた。

結果、無理な速弾きをメンバーに内緒で
ライブでやってメンバーに迷惑をかけたことも
ありました。

若気の至りですね。

今から思い出すと
顔から火が出そうな体験であり
当時のメンバーには本当に申し訳なく思います。

ただ、今、当時を振り返ると、
なぜ、あの当時、僕は速弾きフレーズが
弾けなかったのか明らかに分かるのです。

それは…

自分をごまかしていたからです。

シンプルなものもろくろく弾けないくせに
ちょっと指が追いついたら
「弾けた」と勘違いしてどんどんレベルを上げる。

無理なテンポで弾いていてもお構いなし。

弾けてないものをいくら繰り返しても
弾けてないのだから害しかないのにそれをやる。

そうやってシンプルなものを軽んじていた。

シンプルなものをちゃんと弾く、
という経験が浅いから
すぐに行き詰まる。

シンプルなバッキングとかリズムギターは
まるで下手くそなギタリストが
やるフレーズだとばかり思っていた。

でも、そんなシンプルなフレーズですら
弾けてなかったのです。

だから、当然速弾きなど無理。

当たり前のことが
当たり前のように起こっていただけなのです。

自分をごまかさなくなったのは
音楽学校で出会った師のおかげです。

僕は師の歯に衣着せぬ批判のお陰で
自分をごまかさなくなりました。

それくらい厳しい言葉で
脳天撃ち抜かれないと
目覚めないくらい錯覚していたのです。

ギターの上達というのはシンプルです。

自分をごまかさねば良いのです。

出来てないものは出来てない。

基本がなってないものはなってない。

そもそも基本とは何かが
わからないならわかってないのです。

それをあーだこーだと理屈つけたり
正当化して出来てないものを出来てるように
処理してみたり…

なってないものをなっているかのように
振る舞っているとギターだけでなく
人生のすべてがごまかされていくのです。

もし、あなたがこれを読んで
耳がいたいと感じるなら
今この瞬間から自分をごまかさないように
したらいいのです。

弾けてないものは弾けてない。

出来てないものは出来てない。

わからないものはわからない。

それを認めることからスタートです。

そんなことを認めて、何の意味があるのか
と思われる人もおられるのですが
それは現在地を把握せずに地図を見るようなもの。

ゴールに辿り着くことは出来ないのです。

自分を認めましょう。

それが意外に上達の第一歩だったりします。