Die with Zeroという本があります。
この本、激しく勧められたこともあり
読んでみました。
まだ、全然序盤なのですが
早速、面白いアイデアが書かれていました。
それは…
思い出、経験というものは
実はリターンがある
というアイデアです。
人はお金を使って経験を手にしている。
そして、経験にお金を流すことをこの本では
「投資」と位置づけていました。
何故「投資」なのか?
投資というのはリターンがあるからです。
一般的な投資という概念はお金を流して
更に大きなお金をリターンとして
受け取るものです。
能力を得るためにお金を支払うときも
投資という言葉を使ったりしますが、
お金を支払ってリターンとして
その能力を得るわけです。
お金を増やす場合も、能力を得る場合も、
共に投資というのは失敗することがある。
リターンが返ってこないときがあるわけですね。
お金の場合は増えないどころか
パーになることがあったりするし、
能力の場合も身につくどころか
パーになることもある。
しかし、思い出、経験というのは
そうではないと考えているようです。
なるほどなぁ、と思いました。
確かに、思い出というのは
いつでも思い出してほっこりすることが出来る。
誰かと共通の思い出に耽って
懐かしむことも出来る。
経験したことを仕事にしたりすることも出来るし
他人の問題解決を助けたりすることも出来る。
僕はギターを教えていますが、
自分がギタリストとして経験したことや
生徒さんたちとギター攻略をテストした経験が
他人の問題解決に役立つ訳です。
個別にアドバイスをすることが
仕事になっていたりするから
ギター弾いてきた経験というのは
それはそれは大きなリターンになっているわけです。
投資のリターンというと
お金のリターンばかりが先行しがちですが、
リターンっていうのは何もお金だけとは
限らない。
そういう目線で見たらお金というのは
経験を買うためのモノであり
その経験はものすごくリターンを
含んでいるものだ。
だから、お金を溜め込んで喜んでいる、
などというのは非常にもったいない話である。
…というような事が書かれていたけど
面白い視点であり、至言だと思いました。
この本、パッと見はお金の定義や使い方を
扱った本のように見えるかもですが…
「経験」というのは一体どういうものなのか?
実はものすごく価値あるものなのではないか、
ということが言いたい本なのではないか
と思ったのです。
さて。
この「経験」という立場から
ギターも見てみたら
モノの見え方が変わらないでしょうか。
なかなか弾けるようにならないことも
どうやって良いのか思い悩むことも
誰かにアドバイスを求めたことも
全てそこからより豊かなものを
引き出せるわけです。
弾けたらOK、弾けなければNGという
安直な価値判断から抜けて
もっと様々な解釈が出来たら…
楽器演奏というのはもっとあなたの人生に
可能性をもたらしてくれるはずです。
そういうのを可能性を引き出すために
ギターを弾く、というのも
なかなか乙なものではありませんか。
あなたの経験はもしかしたら
あなたが引き出せてないリターンを
たくさん含んでいるかもしれません。
追記
ちなみにDie with Zeroというのは
この本です。
↓