昨日、レッスンをしたときのこと。

生徒さんに自分の演奏の変えたいところを
聞いたら…

「出音が気に入らない」

ということをいいました。

このコメントをしたのは
まだギター始めて1年も経ってない
高校生女子です。

若さのいいところが出ている、と思いました。

若いゆえに先入観がない。

しかも、ギター始める前に楽器演奏経験がありません。

先入観がないから音が良ければ何でもいいのだ、
という真理にちゃんと到達しておるわけです。

これは素晴らしいことです。

そして、楽器演奏とはそれほどにシンプルである、
ということもわかるでしょう。

知識というのは扱いを誤ると
こういうだれでもわかることを見えなくさせる
という弊害を持っています。

知識豊富で経験豊富。

一見善いことのように見えますし、
善いことには違いないのですが
その弊害も沢山あるということです。

だれでもわかることが見えなくなるだけではない。

その人の素直さを奪ってしまったりすることもある。

新しい考えを見聞きした時に
受け入れられなかったり…とかね。

自分の演奏が気に入らなくて改善したくて
人の話に耳を傾けたくせに
新しい考え方を警戒する。

そんなことをやっていて
良くなるはずがありません。

矛盾しているのだから。

でも、こういう愚をやるのが人間なのです。

こんなことを偉そうに書いている僕も
こうなる危険性があるし
すでにこうなっているのかもしれない。

明日は我が身と思って
省みようと思わされた出来事でした。

練習の参考になれば。