先日Xで素晴らしいポストを見ました。
インタビューでロックの衝動についてヒロトが
「ギターを手にした瞬間がピーク」と言ってるの
ロックだけでなく趣味全般考えさせられるんだよな「ああじゃなきゃいけない」とか「こうしなきゃいけないんじゃないか」と考えるから最初は大好きで仕方なかった音楽から段々距離を置くようになっていく pic.twitter.com/PgjVLlATSa
— ロックンロール備忘録 (@Applepopz) January 14, 2024
ギターは始めたときがピーク。
落ちるか、維持するか
「ああじゃなきゃいけない」とか
「こうしなきゃいけないんじゃないか」と
考えるからダメになる。
全部至言だと思います。
ただ、折角の至言も
真相を読み解けないといけない。
そうでないと「じゃあ、技術はいらんのか」等…
そういう揚げ足取りみたいなことを
いいかねません。
実際、ヒロトさんは先の動画で
長年やっている人の
言ってることなど言うことを
聞かないほうがいい
とも言ってるけど、
個人的には言葉の裏の意味というか
ニュアンスがあると思っています。
実際、僕もヒロトさんと同じ意見です。
ただ、それは「新しさ」「新鮮さ」を
キープできないことが前提にあります。
つまり、「新しさ」「新鮮さ」を
キープできれば先の話は変わってくると
いうことです。
例えば…
始めたときがピーク
というのは、その時が一番新鮮だから。
心が新鮮で何色にも染まってない。
つまり、一番自分らしいし、
自分を一番素直に表現できる可能性が高い、
ということです。
でも、普通はギターに限らず何かをやっていくと、
聞かなくてもいい先輩の教えが入ってくる。
それをある人が
「クソバイス」と言ってましたが
なかなかうまい表現だと思います。
ギターの世界はある意味、
茶道とか能みたいな深さを
感じられないことが多い気がします。
(ホントは文化なので深いものがあると
思いますが、多くの人に認知されてない気がする、
ということです。)
茶道や能のように
ギターや音楽と宇宙や人生全体を貫徹する
深遠なものと繋げている人は少ないわけです。
だから、ギターの先輩というのには
そういうのが多いし、
そういう厚み深みが開発されていない人間が
無責任に言うことを無批判に聞いてしまうと
自分らしさが汚れてくる。
惑わされ、迷ってしまう。
それこそ、
「ああじゃなきゃいけない」とか
「こうしなきゃいけないんじゃないか」と
考えるわけです。
こうやって新鮮さが失われて
その人らしさが消えてしまう。
だから…
キープできるか落ちるか
となる。
つまり、いつも新鮮であれば解決する話ですが、
世界を観察すると新鮮さをキープできる人…
日に日に新鮮な気持ちで
ギターにも他の物事にも取り組める人は
やはりレアなのです。
だから、先のような言葉になるのではないかと
思ったのです。
そして、現実によくあるパターンを
前提とするなら同意見である、
ということです。
ちなみに、常に新鮮であれ、というのは
何千年も前の古文献にも記されています。
まことに日に新たに、日々新たに、
また日に新たなり
なんて言われています。
ちなみ3,700年も前の言葉です。
つまり、人間はこれだけ新鮮さを
キープすることが難しい。
だからこそ、日々自分に新たな気持ちで
新鮮な気分でものを見ることを
自分に言い聞かせ、自分なりに工夫する必要が
あるわけです。
新鮮さを探す。
新鮮さをもたらす工夫をする。
新鮮さを持ち込む。
例えば…
普段聞かないジャンルの音楽に
耳を澄ませてみる
これだけでも新鮮さを
感じられるかもしれません。
そういう普段弾かないジャンルの音楽を
演奏しようとしてみる、とかでも
良いかもしれませんし…
ピックで弾いているなら
指で弾いてみるとか…
そういうことも新鮮さを感じられる
工夫になるかもしれません。
今挙げたのはちゃちなテクニックですが
何も思いつかないならこういうのから
新鮮さを感じるのは良いかもしれません。
もちろん、もっと深い、本質的なアプローチで
新鮮さを感じられるアイデアを思いつけるなら
そのほうが良いと思います。
こういうことを意識するだけでも
ギター練習も演奏は変わると
個人的には思います。
なんせ、新鮮さです。
こういうのを毎日、意識しておくこと。
これだけでもギターは変わる…
それは経験上からも
まちがいないと思います。