戦争に勝った側は負けた側の宗教や神話、伝統を潰してはいけない、という暗黙のルールがあると聞いたことがあります。

日本も戦争に負けた国ですが、神話の存在を知っている人は少なくなった、という内容を祖母がぼやいていたのを思い出します。

大正と昭和の境目で生まれた世代は宗教や神話、伝統がなくなる前の姿を知っていたからそのボヤキになったのか、と今では思います。

 

さて。

僕達、日本のルーツである神話にこんな話があります。

 

日本の最高神、太陽を司る神様は弟の乱暴に耐えきれなくなって、ヒッキーになってしまいました。

洞窟の中に隠れ、出入り口を大きな岩で塞いでしまったのです。

 

太陽の神がヒッキーになったのだから世界は暗黒に包まれてしまいました。

いわば、ずーっと夜。

 

これはえらいことでした。

なぜなら、太陽の光が無いのだから、食物は育ちません。

植物も育ちません。

大気の循環も損なわれ、他の神々にも影響が出ます。

当然、人間にも。

 

困った神々は作戦会議を始めました。

そして、作戦コンセプトが決定されます。

それはいわゆる、誘導作戦でした。

要は太陽の神がいなくても外の世界は楽しいぜー!というアピールをして、太陽の神の興味をひき、出入り口に置いた岩を少しどかしたスキに岩をどっかへ放り投げてしまう、という作戦でした。

 

そこで、ある神は踊りを披露し、

ある神はそれを見て笑い

ある神はそれを見て酒を飲む。

 

ある神は場を盛り上げ、

ある力持ちの神は岩を放り投げるという役割分担をしたのです。

 

結果、太陽の神は元に戻ることになり、世界に光がもたらされたのです。

 

、、、ご存知かもしれませんが、「天岩戸の物語」です。

 

さて。

この物語にでてくる神々はそれぞれ役割分担をしています。

一つのプロジェクトを達成するためにそれぞれが自らの強みを発揮してことにあたっています。

つまり、人と協力してことにあたっているのです。

 

このアイデアはギターでも同じ。

あなたは独りでギターを弾いていませんか?

 

独りですべてを理解し、独りで練習方法を考え、独りで自らの演奏を判断し、独りで楽しもうとしていませんか?

もちろん、それは不可能なことではありません。

でも、それはおもっている以上に苦難の道でもあるのです。

楽しむためにギターを弾くなら、楽しむために音楽をやるなら、苦難の道を採る時点で楽しくはならないと思うのですが、、、、

 

あなたは独りでギターを弾き続けるでしょうか。