先日、体験レッスンをやったときのこと。
「私、何していいかわかりません…」
目の前の20代の若き女性は言いました。
彼女は高校生の頃にギター弾いてたんですが、卒業と同時に一緒にやっているメンバーもやめてしまったことで自分も弾かなくなっていました。
ところが、20代も半ばに差し掛かる時に親戚がかっこよくギターを弾いていた。
そこで、再燃。
もう一度やることにした、というのです。
親戚がやっていたみたいに、テキトーにギター弾いててもちゃんとメンバーと合わせてギターが弾けるようにしたい。
そういう思いからレッスンに来てくれました。
演奏を見てみると、過去にやっていただけにド素人レベルではない。
でも、その音から迷っているのがよく分かる。
自分の音に自信がない。
何をしたら自分は楽しく音楽がやれるのかよくわからない。
そういう彼女にアドリブをさせることにしました。
そもそもの彼女のゴールはアドリブだからです。
もちろん、彼女の表情は曇りました。
「いきなりデキるの?そんなこと」
と言わんがばかり。
結局、計、3回弾いてもらいました。
ギター初心者でも出来る簡単なアイデアをやってもらいました。
結果どうなったか?
やったことがないアドリブが出来る予感を持ってもらえたようです。
「なるほど、こうやるんですね」
レッスンでは相手の口からこの手のセリフが勝手に出てきたら出来る予感を感じている、というサインです。
だから、僕の計画は成功したと思いました。
そこで、1つ聞きました。
「これを積み重ねていくとアドリブ出来るようになると思いますか?」
すると彼女は賢かった。
「出来ないと思います。
そもそも、先生みたいにうまく手が動かないとどこを弾くかわかってても弾けないわけですし…」
そう、この言葉が何をして良いかわからない人へのヒントになります。
そう、うまく手が動かないといけないのです。
じゃあ、手を思うように動かすために必要な練習は何か?
というところが問題になります。
この答えは、フレーズをコピーすることです。
基礎練習フレーズを弾くことではないのです。
そのコピーを通じて生のフレーズで必要になる手の動きを覚えるのです。
様々なフレーズを弾くことでそれを覚えるのです。
この悟りに至った彼女はスッキリした様子で
「なるほど、それだけで良かったんですね、それなら基礎練習とか我慢してやらなくてもフレーズを弾けば良いんですね」
と言ってました。
もし、あなたが彼女と同じように、何をして良いのかわからないなら、この話は参考になるのではないか、とおもい、シェアしました。
参考になったら嬉しいです。