苦労をするにしても上手な苦労、
下手な苦労ってのがありましてね、
みじめな気持ちを持ったり、
へんに勝ち気だったり、弱気というのは駄目です
かつてブルースの女王と呼ばれた人がいました。
淡谷のり子というミュージシャン。
僕は子どもの頃、テレビのモノマネ番組で
シラけた顔をしているのを
よく目にしていました。
冒頭の言葉はそんな淡谷さんの言葉。
当時は「小難しそうな婆さんやな」と
思っていましたが、大人になって
人間の中身がある人だったんだな
と改めて思うわけです。
wikiで良いから
淡谷さんのことを勉強してみてください。
もう、人間の深さが違うのがわかる。
常々思うことですが
明治生まれの人というのは
根本的に違うとよく感じます。
一言一言に人物が現れております。
先の言葉もまさにそうで。
ギターにおいても同じなのです。
みじめな気持ちを持ったり、
へんに勝ち気だったり、弱気というのは駄目です
つまり、静かに落ちついて
平常心で事に当たれ、と言っている。
趣味であろうがなんであろうが
本当の楽しみを得るならこれは
出来てないとなかなか得られないと思います。
浅薄なすぐに消え去るような楽しみなら
テキトーにやっとりゃ良いですが
死ぬまで楽しめるような本来の楽器演奏を
人生の友とするなら、平常心でいることは
必須です。
静かに音楽を味わい、
演奏した人や曲を創った人の感覚感性に
想いをはせる。
実はこういう感覚で事に当たると
上達法など漁らなくても
効果的な上達法、練習法を
見極められるようになります。
こういう感覚で事に当たる
心がけでやると
上達が云々、誰かを見返す云々
人から称賛得たい、取り柄がほしい云々…
そういうのはどーでも良くなっていくものです。
もっと深い、もっと人生に影響してくる
叡智のようなものに気づくようになる。
そうなってこそやっている価値がある
というもの。
淡谷さんは間違いなく、
そういうことに気づいていると思う。
現に60年代にこんなことを言っている
いまの若手は歌手ではなく『歌屋』に
過ぎない。歌手ではなく『カス』
これは歌唱力を指している部分も
あったんでしょうけど
僕にはそんなことより
人間性を見ているような気がしてなりません。
歌はもちろんですが
ギター演奏にも人間性はでます。
布袋さんとかも同じようなこと言ってますよね。
人間性と言っても難しいことではなく
どのような心がけで音楽やっているか、
というような身近なことです。
せっかくやるなら
人生に影響するくらい深みを
見てもらえたらうれしいです。
追記
ちなみに淡谷さんの話で好きなのは
慰問先での話。
軍歌は絶対に歌わず、
死地に赴く兵士らの心を慰めながら
「別れのブルース」などを歌っていた。
青年兵士たちは歌を聞いて、
拍手して、彼女の手を痛いほど
握りしめてから出撃していったという話がある。
この話。
淡谷さんの哲学がよく現れている。
音楽に人間性が現れるとは
こういうことだといつも思わされる。
この精神性であります。
それを音楽というツールを使っている。
やっぱり人間性なんだと
改めておもうのです。