16歳の夏の頃の話。

僕はいとこに勧められて一緒にテレビの画面を見ていました。

そこに写っていたのはあるバンド。

 

最初は全く見る気がなかったのです。

なぜなら、 いとこに「ヘビメタ」と聞かされていたからです。

 

当時の僕のヘビメタに対するイメージというのは、顔を白塗りにして、とにかく歌を歌う人が叫んでる、というもの。

そういうものに興味がなかったのです。

かといって、 歌謡曲のようなものに興味があったわけではないのです。

かといって、髪の毛をくるくる巻きにした難しそうな顔をしたおじさんが作っている豪勢な音楽にも興味がありませんでした。

 

だから、最初は全くテレビを見る気がなかったのです。

 

でも、 16歳の夏はそうではありませんでした。

僕はテレビに釘付けになっていたのです、、、、

 

厳密には、それはテレビ番組ではなく、ライブビデオだったのですが。

 

そこに映っていたのは、ヴァンヘイレン。

僕の常識を覆したバンドです。

 

普通ヴァンヘイレンと言うと、超絶ギターのイメージ。(今はそうでもないかもしれません)

既存のギタースタイルを大きく塗り替えた存在という意味で表現されることが多いです。

 

でも、当時の僕にとってはそうではありませんでした。

 

「普通の格好してるんやん」

「何か、イキってないやん」

「何かいいメロディやん」

 

そういう意味で当時の僕にとってはヘビメタの常識を塗りかえてくれた存在です。

 

 

当時の僕は、楽しそうに演奏しているヴァンヘイレンのメンバーを見て、「なんか楽しそう」と思ったのです。

 

だから、ギター始めても僕の目的はバンドすることでした。

若かったこともあり、頭の中にはできない理由はありませんでした。

結果、バンドをやることを目標にスタートしたのがきっかけで今では仕事になっています。

 

もちろん、プロのギタリストになったといっても僕は有名ではありません。

やっていたバンドが有名になったわけでもなく。

有名なプロギタリストになったわけでもありません。

 

でも、このときの経験が今の僕を活かしてくれているのです。

 

このように純粋に「やってみたい」と思えることは「やるべきこと」なのかもしれません。

別に仕事になるとか、趣味で終わる、とかそんなことはどーでも良いからやってみることが重要ではないでしょうか。

そして、やったら本当にダメになるまでやってみることです。