ある生徒さんの話をご紹介します。
彼は30代前半。
仕事も楽しくなく、未来に特に希望も持てず、若くして自分の人生は終わった、と悲観している生徒さんがいました。
何をやっても面白くなく、心を許せる友人もいない。
自分の仕事では理不尽なことが多く、お先真っ暗とはこの事だと思ったそうです。
そんな彼は、ふと思い立ったそうです。
「そうや、ギターや!」
約15年前、高校生の頃に中途半端な状態で終わらせたギターをもう一度やろうと思ったのです。
後戻りできないように、30万もするギブソンレスポールを手に体験レッスンに来られました。
僕から理想を聞かれて、彼はこう答えました。
「昔、手も足も出なかったレッチリのカッティングが弾きたいです」
※レッチリ:レッドホットチリペッパーズというバンド
僕から「そんなことでいいんですか。じゃあ、早速弾いてみて」と言われてちょっとムッとした。
「そんな簡単に出来るわけがない」
そう思って、弾いてみた。
無残な演奏だった。
全く弾けてない。
でも、15分後。
彼は念願のフレーズが弾けていました。
このときの彼の表情を僕は今でも覚えています。
この話は何がいいたいかと言うと・・・
ギターはセンスではない、ということです。
やるべきことをやるべき順で弾いたら弾けるようになるものなのです。
バッキングもソロも関係ありません。
センス才能なんていうのは全く関係ないのです。