前回、オンラインレッスンでの
実話を紹介しました。
そして、この実話には
課題を明確にする力
リズムの威力
という上達のヒントがあるという話をしました。
今日はこのあたりの話をしようかと思います。
先ず、この生徒さんは
インサイドピッキングに課題を感じていました。
でも、僕はそれを聞いた瞬間に
課題はそこでは無いと思っていました。
もっと違うところに本当の課題はあると
踏みました。
それで弾いてもらったら
見事にリズムを外しておられたのです。
エレキギター練習の教科書でも書きましたが
楽器演奏というのはイメージした音(トーン)を
イメージしたリズムで表現することです。
その肝心なリズムが外れているのだから
インサイドに課題があろうがなかろうが
そこからなんとかしないといけない。
だから、リズムの指導をしたのです。
そしたらインサイドピッキングが
出来るようになっていた。
つまり、これはこの生徒さんの課題が
インサイドピッキングにはなかった、
ということを意味します。
彼の本当の課題は6連を捉えられていないこと。
それがインサイドピッキングの部分で
上手くいかないという「現象」を生んだだけ。
病気とかでも症状と原因は違いますよね。
症状というのは現象です。
原因と言うのはその症状という現象を
作り出した大本です。
それと同じことがギターの世界でも
よく起こります。
つまり、ここからわかる教訓は2つ。
多くの人は現象に騙されており
その現象を作り出す根本原因を
特定できない傾向にあること。
もう一つは、その原因が
根本的な要素にある場合、(今回はリズム)
そこから先ずは改善させるのが
最も合理的であるということです。
もし、あなたが長いこと取り組んでいるけど
良くならないと感じているフレーズや技術があるなら
それはもしかしたら間違っているかも
知れません。(課題の見誤り)
そして、課題を見誤っていたとしても、
もし、課題が根本的な要素(特にリズム)にあると
最悪なので、早急に手を打つことです。
あなたの演奏や練習は大丈夫でしょうか。