長いことレッスンをしていると
嫌でもあることに気づきます。
それは若者は伸びがよく、
年齢を経るに従って伸びが悪くなる
ということです。
これは残念なことでありますが
事実こうなっている。
うちにも学生の子がたくさん通っておりますが
若者と言うのはほぼ全員、
ギターがモノになっている。
特に中高生の子たちは素晴らしく伸びが良い。
逆に大人は伸び悩む傾向にあります。
これはレッスン経験が豊富になくとも
イメージしやすいことだと思うのですが
かねてからこの構図がすごく僕の中では
不思議なことでした。
若者が自らの可能性を開発できるのは
もちろんですが、年齢経ればそれは年の功。
人生経験により賢く可能性を開発できて
それは若者を凌駕してないと
おかしいと思っていたのです。
でも、25年教えて思います。
現実はそうなってない。
若者はぐんぐん伸びますが
大人は朽ちていく傾向にある。
だから、僕は若者と大人の能力開発の違いは
何にあるのかを密かに研究してきました。
今になって何が違いを生んでいるのかが
よく分かる。
細かいことをいうといくつもあるけど
比較的根本にあってわかりやすいのは
自主性だと思います。
その証拠に
「レッスンにどれくらい通ったら
うまくなりますか?」
などと聞いてくるのは大抵40代以降の
大人です。
10代の若者がこんなことを聞いてくることは
めったにありません。
どれくらいやったらどうなるか?
というのはある種の値踏みがそこにあるように
思います。
これくらいのコストを支払うから
これくらいの結果を約束してほしい。
これでは取引です。
ギター演奏は技能である以上は
結局はその人の努力次第なところがある。
その人の主体性、自主性が結果を左右するのです。
如何に僕が最短ルートを教えても
ご自身が稽古して血肉化させないと
技能は身につくことはありません。
ここが若者と老朽した大人の違い。
もちろん、若者と言っても10代では流石に
朽したものは少ないですが、
20代30代となると若朽したものがおります。
もしかしたら、(ないと思いたいですが)
そのうち10代でも若朽するものが
現れるかもしれません。
なんせ、ギター演奏というのは技能である以上、主体性、自主性が必要なものです。
時間の長短とは関係なく、
心がけとして主体性、自主性を
発揮して弾き続けることが出来たら
大人になってもいくらでも弾けるようになります。
そういう例も僕が見てきた生徒さんには
何人もおられますので
出来るはずです。
ギターはほとんどの人が
自分から興味をもって始めていることでしょう。
イヤイヤやっていることはないはずだし、
イヤイヤ始めたことでもないでしょう。
それなら結果を気にするのをやめることです。
そうすれば短い時間でも没頭して
演奏を楽しみながら知らない間に上達した
という経験をするはずです。
これが楽しくやる、という事になるかと思います。
参考になれば。