「昔のように指が動かないんですよね」
これは先日、レッスンで50代の生徒さんが
漏らした一言です。
若いときにギター結構やってて
その時に指は動いていたんだけど
仕事忙しくなって何十年も弾かなくて
復活させたら動かなくなっていた…
こんな風に感じる方は多いものです。
これはなかなか辛いのではないかと
察します。
というのも昔は指、動いていたから。
過去に成功体験があるからこそ
今、それが障害になっているのは
なんとも情けなくなるとおっしゃる方は
多いのです。
こういう方には
「1度動かなくなった指かも知れませんが
ギター再開させた以上は
ゆっくりやったら良いのではないでしょうか」
とお伝えしています。
レッスンの良いところは
こういうお気持ちに付き合えることです。
実際、動かないなら動くように
ゆっくりリハビリのようなことを
やればいいだけで
弾かなくなって数十年経って
動かなくなったのは事実としても
代わりに得た知恵があるはずなんですよね。
実際自分でどうすることもできなくなったときに
弾ける人に、ましてや僕みたいな年下に
頭下げることが出来る時点で
知恵者だと個人的には思うのです。
だから、やっぱそういう方は
時間かかっても再度動くようになられます。
そこにお付き合いできるのは
嬉しいことだったりします。
なんせ、ギターは年齢性別、手の大きさに関係なく
やることやったら弾けるようになる楽器です。
なかなかうまくいかないと感じる時は
やっている内容がどこかおかしいのです。
やることやったら弾ける。
それがギターなんだと
知っていただけると嬉しいです。
追記
長年レッスンやっていると
「自分より弾けるかしらんけど
年下なんかに誰が教わるか」
という人もおられることを知るものです。
もちろん、自分の弾くものですから
勝手にやっていいのですが
そういうことを言っていても何も益がない
と思うのは僕だけでしょうか。
個人的には年下に
「教えて」というのに抵抗ないので
そういうプライドをお持ちの人の気持ちは
わからないのですが…
でも、現実にそういう人はいるのです。
先に年下に頭を下げる
生徒さんの話をしましたが
皆さん、年下の僕に
頭を下げているのではないのです。
彼らは自分の学びに対して
頭を下げているのです。
年上とか年下とかではないのです。
だから、素晴らしいなぁ、
自分もあぁでありたいなぁ、
といつも思う。
そういうのを見る度に
自分が学ぶことに貪欲であること
って重要だと思います。
座右にしている書物にもそれが
書かれているんだけど改めてしみじみと
真実を感じられます。
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