基礎からギターをやり直したい…

そんな風にお考えの方は
かなり多い。

あなたはどうでしょうか。

もし、あなたが基礎からギターをやり直そうと
思っているなら…

絶対に知っておいたほうがいい話があるので
紹介させてください。

それは僕が音楽学校時代、
とあるレッスンの一コマで起こりました。

僕は学校に入る前はバンドとかライブを
散々やっていたこともあり、
ギターの腕にはそれなりに自信がありました。

ただ、学校生活が始まって早い段階で
リズムギターの先生に
全然弾けてないと指摘され
心を入れ替えてリズムギターの練習に
明け暮れておりました。

そんなある日、リードギターを教えてくれる
先生のレッスンがありました。

その日のテーマの中には
4分音符を弾くというのがあった。

当時、リズムギターを真剣にやっていたこともあり、
こう想ったのです。

「これは余裕やな♪」

と。

実際、僕が弾く番になって普通に弾いたら
先生が言ったんです。

「お前、4分音符も弾けんのかぃ」

自分では弾けてるつもりなのに
弾けてないから不思議な顔していると
先生はこういった。

「他のものも弾けてないけど
お前のは一番ひどい」

公開処刑もここまでくると笑うしかないです。

自分に対する怒りや
先生の心無い(と当時は想った)セリフに対する
憤りをこらえて反省しました。

結果、わかったこと。

それは…

基礎を軽く見ていた

ということです。

当時の僕はリズムギター練習をメインで
やっていて基礎の重要性も
理解しているつもりでした。

そもそもリズムギターをやることが
基礎鍛錬になると思っていました。

そして、4分音符なんかよりも
難しい16分音符をトレーニングしているんだから
4分なんて余裕とたかを括っていたのです。

なのに超基本的な4分音符すら弾けてない…

見る人が見たら弾けてない。

これは基礎というものを
見つめ直さないといけないと思いました。

基礎が出来てないなら
今から作りまくって絶対に崩れない状態を
自分の標準にしてしまえばいい

そう思ったのです。

そうやって基礎を定期的に見直していくと
基礎的なことって、放置すると
どんどんほころんでいく、
ということがわかった。

基礎というものを軽く見ていたのです。

僕にギターを教えてくれた
学生時代の先生は何人もいるけど
やはり今でも深い恩を感じる先生に
共通しているのは
態度に注目している人たちだったんですよね。

リズムギターの先生もリードの先生も
態度を重んじた。

音楽学校の生徒の演奏のリズムなんて
どれもこれも熟達した人からみたら
精度の低い、どんぐりの背比べみたいな
演奏だったりするものです。

なのに、僕だけ公開処刑されるのは
僕が基礎を軽んじているからだと今では
思えます。

基礎とは風化するもの。

いつも研いておかねばいけないものなのです。

ほら、あの世阿弥も

「初心忘るべからず」

と言っているでしょう?

千利休も守破離の後は基礎を大事にせよ
と言っている。

基礎から離れても基礎に立ち戻ることの重要性を
言っているわけですが…

それだけ基礎はいつの時代も
多くの人が軽んじた、
ということを表していると思います。

基礎は風化するもの

研いておかねばダメになる代物。

これは是非、覚えておいていただければ
嬉しいです。