ダイムバック・ダレルという
ギタリストがいました。

パンテラのギタリストで
リズムがすごく良いギタリスト。

そんなダレルさんが昔、地元でやっていた
ギターのコンテンストに
何度も出場しているという話をしりました。

意外な一面だな、と思っていたのですが、
そのコンテストで7回連続優勝を果たしたそう。

ギターとかアンプとかいろんな機材を
賞品としてゲットしていたらしいです。

8回目にエントリーしたときに
出場を断られたそうです。

「次は審査員として座ってほしい」

それが断りの理由だったそうです。

実力を感じさせるエピソードだ
と思いませんか?

そんなダレルさんが
当時どんな練習をしていたのか?
と問われたときにこんな答えを残しています。

レコードを聴いて覚えられるだけ覚えて、
それを何度も何度も繰り返し練習した。

とてもシンプル。

でも、ただの数稽古ではないことは
このあとに続くコメントで分かります。

一度レッスンを受けてみようと
思ったことがあった。

その先生は本当に優秀で、
理論とかいろいろ教えてくれたんだけど、
どれも僕には全然意味がわからなかった。

ランディ・ローズとかを弾けるのに、
ただ音階を上下に弾くだけなんて、
全然楽しくなかった。

楽しくなかったからレッスンを採用しなかった、
ということがここからわかります。

ということは、ダレルさんの判断基準の1つに
「楽しさ」というのがある
ということだと思うのです。

理論も意味がわからなければ使えないから
当然、楽しくないでしょう。

そして、当時、ダレルさんは他の先生を
探す気にはならなかったのかもしれません。

他にいい先生を
見つけられなかったのかもしれない。

いずれにせよ、

レコードを聴いて覚えられるだけ覚えて、
それを何度も何度も繰り返し練習した。

という練習に立ち戻ったと思われます。

そして、その理由は「楽しいから」
「そうするのが好きだから」だと
思われます。

ここに僕たちは倣うべきではないでしょうか。

楽しいことをやって良いのです。

好きなことをやって良いのです。

うまくなるために難しいことをやる必要はない。

好きな曲を弾いて、楽しく上達する。

これは何も間違った態度ではないのです。

追記

ダレルさんが楽しさや好きを基本にしていたのは
他の発言からも読み取れます。

同じインタビューの中でこうも言ってます。

「もしこの業界で成功して
金持ちになりたいだけなら、
今すぐ辞めたほうがいい。

レコード会社の現状や、アルバムを
丸ごと買わなくても1曲だけ
ダウンロードできるという事実を考えると、
今ではいい暮らしをするのは難しい。

でも、本当に好きだからやりたいなら、
やればいい。

それが僕たちがまだやっている理由だ。

好きだから。」

好きなことに人生をかけられる人なのですよ。

僕たちは別に人生をかけなくてもいいけど
好きなこと、楽しいことを
我慢する必要はないとおもいますね。