前回お伝えした
ギター上達はセンス次第と思ってしまう、
乗り越えるべき3つの壁。

今日は最後の壁をご紹介しましょう。

ギター上達は実際はそうではないのに
センス次第だと多くの人が信じている…

それには3つの理由があり、それが壁になる、
という話でした。

理由 その1
センスの問題だったと解釈してしまうような
現象が起こるから。

理由 その2
センスが必要だと思い込まされるから。

そして、この2つは自分次第でどうにでもなるけど
最後の理由はそうはいかない、厄介である。

という話をしました。

もちろん、厄介と言っても解決策はあるし
単純なので、恐れることではありません。

ということで最後の理由です。

これは…

誰でも上達する
まともな練習方法を誰も教えてくれないから

というものです。

これは残念なことなのですが
ギターというジャンルは
本当に不思議なことが起こっております。

文化的なことで言うとアスリートや茶道等、
色々あるけど大抵の場合は
上達に方法があります。

長き伝統の中で培われた
上達法というか精進の仕方がある。

野球でもゴルフでもバスケでも
理想とされるフォームがある。

茶道から能に至るような芸術的なものでも
「作法」という形で
精進の方法が定まっています。

でも、ギターにはない。

弾き方

上手い人のフォームや動きはバラバラに見える。

練習方法

「基礎からやろう」みたいなことを言うけど
そもそも「基礎とは何か?」が定まってないから
練習方法はあっても効果が発揮されない。

↓ 

それなら「方法」はないのと同じ。

そして、習わなくてもうまくいく人がいるかと
思ったら、習ってもダメな人もいて
習わずにダメになるものも、
習うことでうまくいく人もいる。

なにがどうなっているのかよくわからない

うまくやれる人も
自分がなぜ上達したのか説明できない。

ここまで材料が揃うと誰でも
センスが原因と思ってしまってもおかしくない。

しかも、生まれ持ったセンス才能
というものがあって
持つものはうまくいくが
持たざるものは何をやってもうまくいかない
という神話が生まれてしまう。

指導者も他のジャンルと違って育ってない。

例えば、ゴルフなんかでも
「レッスンプロ」という職業があるほど
専心する人がいたり
野球とかでもコーチは
基本プレーヤーをやりません。

でも、何故かギターは
プレーヤーをやるのがメインで
コーチングはサブ、みたいな感覚がある。

よーく考えるとおかしなことだと思いませんか?

でも、長年の慣例というか、因習的なものにより
多くの人がこのおかしさを問いたださない。

そして、この「おかしさ」をのさばらせておいて
いいことなど何もないわけです。

この「おかしさ」を放置して起こるのは
あなたの挫折ということになると
目もあてられないことになる。

先ずはここに疑問を持つことなんですよね。

これに疑問を持って
自分に適した練習方法を探索し、
試し、見つけたら、あなたはこの厄介ごとから
解放です。

センスというのも否定はしないものの
自分には関係ないものとして
扱えるようになる。

前回紹介した理由その1も2も
綺麗さっぱり幻だったと心底思えるようになる。

これは僕が長年たくさんの生徒さんと
接してきた経験に基づいています。

センスが上達に起因するということを
信じなくなった生徒さんは
みんな上達に向かってアクセル踏めるようになります。

センスというブレーキがなくなったからです。

ここまで読んで納得できる場合は
センスが上達に影響すると言うのは
幻だとわかるはずです。

是非、ご自身でも考えてみてください。

センス才能が上達に関与していると言うのは本当なのか?

センス才能が仮に上達に関与しているとして
それを受け入れてなにか楽しいことは起こりそうか?

と。

僕はセンス才能は上達に関係ないと
思います。

あなたはどうでしょうか。

追記

誤解されないでほしいのですが
指導者が育成されてないといっても、
それはまともな人が1人も存在しない、
という意味ではありません。

本当に効果的な、
再現性の高い練習方法が、
残念ながら広く一般的に共有されているとは
言えない状況だというのが真意。

真面目に頑張っている指導者も
絶対にいるはず。

ただ、この状況は指導者がよほど頑張らないと
新しい手法を導き出せない、とも言える。

先に提示した疑問を考える人が
指導者になったら新しい手法が生まれる可能性が
生まれますが、そもそも既存の方法に
「本当にそれって効果的なのか?」
と問いかけられないとより善い手法など
生まれる余地はありませんよね。

だから、誰でも上達する
まともな練習方法を誰も教えてくれない状況が
思っている以上に生まれてしまうのが現実なのです。

でも、今日の話を知ったら
あなたは1つ賢く上達と向き合えるから
この状況を打開できる可能性が高いわけです。

楽しく弾いてまいりましょう。